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ロストワックスについて

access_time2021年5月7日

皆様がご存知の奈良の大仏や鎌倉の大仏をはじめとした【仏像】
実は、この技法が用いられて作られました。
蝋(ロウ)で原型を作り、そのまわりをシリカ、水ガラス、石膏、砂などで覆い固めて、加熱することで、中のロウが溶け出して、原型の形の空洞が出来上がります。その空洞に溶かした金属を流し込むと、原型と同じ形をした鋳物が出来上がるという工法です。
ロウ(ワックス)がなくなる(ロスト)ので、ロストワックスと言われます。

特性

鋳造品の中でも寸法精度が高く、加工レスによるコストダウンの可能性が見込めます。
表面粗さも滑らかな梨地肌であることから、外観部品に用いられることも多いのが特徴です。

メリット

抜き勾配を考える必要がないことや、材質が限定されることが少ないこと。
そして、ザグリ穴などの加工レスによるコストダウンが見込めること。

デメリット

数量をまとめる必要があることや、少量、大型の製品には適さないこと。

ロストワックス品を採用することで最も価値を発揮すると言われているのが、機械加工の工数を削減することによるコストダウンです。
鋼材からの削り出し部品や、全加工していた鋳造品も加工工数が減ることでコストダウンにつながります。さらに、複数部品をネジ止めして使用していた場合などは、ロストワックスで一体化し製作することで、目に見えるコストダウンだけでなく、部品の手配や管理、組立工数など、目に見えにくいコストも削減が可能です。同時にネジ部の強度アップなども図れることができれば、製作手法のひとつとして有効ではないでしょうか。

設計や仕様の変更を検討いただくことで、コストダウンにつながる可能があります。検討段階で結構ですので、お気軽にお問い合わせいただければと存じます。

第3章では鋳造の多彩なプロセスについてご説明させていただきました。実は他にも石膏鋳造やVプロセスなどご紹介できていないものもあるのですが、ここでは割愛させていただきます。
第4章では、鋳物の代表選手といっても過言ではない鋳鉄についてより詳しくお話をさせていただく予定となりますので、次回以降も是非ご覧ください!

<発泡型について     目次     主な使用材質について>

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