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熱処理について
第一章でも触れましたが、鋳造品は様々な材質から作られています。
故に、強度、延性、靭性、硬度、脆性(総称して機械的性質)が違っています。
その機械的性質を高めたり、逆に低くしたいときに行うものを”熱処理“といいます。
今回は、この熱処理における【焼き入れ・焼き戻し】、【焼きなまし】についてご紹介させていただきます。
焼き入れ・焼き戻し
鋳物を変態点(組織の構造が変化するポイント)以上まで加熱し、一定時間置いた後、水や空気などで急激に冷却することを「焼き入れ」といいます。
製品を固くすることを目的としていますが、製品の炭素含有量が多くないと硬くならないことがあります。そのため、炭素量が0.25%を超える製品に焼き入れを行います。
この焼き入れをした後、製品の硬度は上がりますが、脆くなったり、変形しやすくなったりもしてしまいます。そんなデメリットを解決してくれるのが「焼き戻し」です!
焼き戻しでは、製品を焼き入れよりも低い温度で加熱をして硬さを調整しながら、靭性や脆性を高めていきます。
基本的に焼き入れと焼き戻しはワンセットで行い、お客様が望む機械的性質を持つ製品が作られています。
焼きなまし(焼鈍)
鋳物は注湯後、そのままでは製品に内部応力が残っていたり、硬すぎたりして加工がしづらいことがあります。そこで、組織や性質を整えるために行うのが「焼きなまし」です。
焼鈍という呼ばれ方もします!
方法としては、鋳物を一定温度まで加熱し、一定時間置いた後、炉内でゆっくり冷却します。これにより、内部応力の除去、組織の均一化、軟化などの効果が得られます。
「焼き戻しと似ている…」と思った方もいるんじゃないでしょうか!
「焼き戻し」は”焼き入れ後”の硬すぎる状態の調整、「焼なまし」は”注湯後”の鋳物を柔らかくし整えるという、それぞれの目的にフォーカスすると覚えやすいと思います!