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含浸について
access_time2025年4月30日
鋳造品には、「巣(鬆)」とよばれる不具合がつきものです。この不具合は様々な要因によって発生するため、発生を減らすことは出来ても、完全になくすことはできないと言われています。
それでは、そんな巣に対してどんな対策があるのでしょうか?
今回は、巣を埋める技術の一つ、「含浸」をご紹介いたします。
含浸とは
含浸(がんしん)とは、鋳物内部の隙間に、液体などを浸み込ませる技術のことです。イメージとしてはスポンジ生地にチョコレートを浸み込ませるようなものでしょうか。
ただ、金属はスポンジとは違い、そのままでは奥までしっかりと液体が浸み込まないため、真空状態を利用する『真空含浸法』や、真空後に加圧を行う『真空加圧含浸法』といった方法で処理を行います。このような方法で隙間を埋める処理が、『含浸処理』、または『含浸加工』と呼ばれるものです。
含浸により、ピンホールなどの細かい巣穴を埋め、鋳物の耐圧性を高めることが出来る他、塗装やメッキの発泡・剥がれの防止や、腐食防止などの効果も得られます。
液体をしみこませて固めるという工法上、あまりにも高温になる部品には使えないなど条件も一部ございますが、鋳物の不具合を減らし、より耐圧性を高めることが出来る技術です。
当社では含浸の手配も可能なので、ご興味がある方は是非ご相談ください!